自殺旅行
第3章 独房生活
話している途中から、『MK』の口から涎がダブダブと・・・・・・。
「涎・・・・・・・出てますよ?」
と言っても『MK』ニコニコ・・・・・・拭う気はないらしい。気にもならないようで・・・・・・ダブダブですよ?!
ダブダブのまま話し続行です。
「オメしようか?」
おっちゃんがなに言ってんのか解んな~~~い!
オメ?・・・・・・おめでとうの略だけど・・・・・・話しの流れ的にはおかしいけど・・・・・・・『MK』は『アレ』だからなぁ、おっちゃん的にはおかしくないのかもしれない・・・・・・。
「・・・・・・オメって・・・・・・何ですか?」
私が聞き返すと『MK』はニヤっと笑い、
「エッチの事だよ」
と・・・・・・・。へ~~~! SEXの事をこっちでは『オメ』って言うんだ~! って、アホか!!!
「ハハハ。しませんよ」
三十五歳。元風俗嬢。今更うろたえる事はありません。冷静にお断りしておきました。
¥ お金頂いても、却下です。わたくし泡姫ではなかったので☆
なるほど。ロビーの壁に貼ってある注意事項の中に『性行為禁止』と書かれていたのは冗談ではなかったのか。
勿論、全員ではなく極々一部だがここの男性はアクティブだ。女性ならば、誰でも口説くのだ。しかも気軽に。
六十歳? 七十歳? くらいのじいさまが話し掛けてきた。
「僕と英語の勉強をしませんか?」
と。私のオツムは残念な出来でして・・・・・・。
「いえ、英語はあまり・・・・・・」
苦笑する私に笑顔でじいさまが、
「簡単な英語だよ。アイラブユーとか。・・・・・・・チャーミングとか・・・・・・あなたの事ですよ?」
ニコニコ笑顔のじいさま。とりあえず笑っておきました☆
お腹がぽっこり突き出ている『MT』と言うおっちゃんは、
「お姉ちゃん一人もん?」
と話し掛けてきました。
「はあ、まあ・・・・・・」
「オレも一人もん」
「はあ、そうですか・・・・・・」
「オレと・・・・・・どうだい?」
「いや~~~・・・・・・あはは」
もうね、愛想笑いしかねえな~って、思いました★