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自殺旅行

第6章  大部屋


九十三日目

一週間くらい前だったと思うが、

「恋がした~~~い☆」

と笑う『メリット』。





不思議と患者から人生相談のようなものを受ける。が、こんな所でこんな事になっている私も患者だ。

医師でもなければカウンセラーでもない。ましてや自分の人生を終わらせようとしている私・・・・・・。

「知らんがな~~~!」

って言いたい。いや、言っちゃう☆

「も~~~! 真面目に答えて下さい~~~!」

そう言われましても・・・・・・ねぇ?

「主治医に言いなさいな~」

「・・・・・・先生には言えないんです~~~・・・・・・」

ん~~~~~~~~・・・・・・・。どうにも出来ないで申し訳ない。





消灯後。

ライトの加減か、カーテン越しに写るお隣『チェリーちゃん』の生着替えの影を堪能しながらお休みなさい☆








九十四日目

今日は朝から『メリット』がよく喋る。これが彼女が前に言っていた『上がっている状態』なのだろうか?

大丈夫かな? ちょっと心配。





クリスチャン『NKさん』が上に・・・・・・解放病棟に行くと。

相変わらずの運の悪さだ。私ももうすぐ上に行くかもしれないのに・・・・・・。

「僕の事どう思いますか?」

『NKさん』が聞いてきた。

「正直・・・・・・苦手です☆」

「あぁ~~~~~そうなんですか~~~・・・・・・」

項垂れた彼だったが、頭を上げてまた聞いてきた。

「どこが苦手ですか? 言って下さい! 直しますから!!!」

「えぇ~~~じゃあ言いますけど・・・・・・たぶん・・・・・・・いや、絶対! 無理ですよ? 直らないですよ?」

「いや! 直します! 直しますから!」

「ん~~~・・・・・・じゃあ言います。私今までクリスチャンと関わった事ないんですよ。で、『NKさん』が初めて関わったクリスチャンなのですが・・・・・・ま、ぶっちゃけクリスチャンって面倒くせ~~~★ って思ったので『NKさん』がクリスチャンじゃなくなれば・・・・・・・もしかしたら・・・・・・」

「ああぁぁぁ~~~~~・・・・・・・・・・」

彼は頭を抱え込んで項垂れてしまいましたとさ☆


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