自殺旅行
第8章 カウントダウン
百十六日目
退院まであと七日。
相変わらず長いです。早く退院したいです。
今日も一階の自販機そばの長椅子に座っていると看護師『平井さん』が第一病棟から『メリット』を連れて来てくれました♪
久しぶりにゆっくり話す。
『メリット』まだまだまだまだまだまだまだまだまだ・・・・・・・・・・・・退院は遠いようだ。
「どっちか下さい~」
『メリット』が欲しがっているのは私が持っている大型犬用のリード。
いいですよ~って本当に思っていたけど・・・・・・やっぱりあ~げない★
例えば『使用済み』の細い方をあげたとします。それはあまり縁起がよろしくないリード。私がこんなことになっちゃっているリード。
もしも『メリット』がそれで吊って失敗したら? ・・・・・・や~い♪ や~い♪ って、笑って差し上げますが、成功したら? ・・・・・・・・・・・・・ムカつくじゃない!
私がこんなことになっちゃっているのに~~~~~~!!! って。てめぇ~~~! この! 小娘が!!! なんで成功してんだよ!!! って・・・・・・悔しいじゃない!!!!!!!!!!
じゃあ『未使用』太い方をあげたとします。失敗したら? やっぱり、や~い♪ や~い♪ 失敗してやんの~~♪ ざまぁ~みろです☆
成功したら?・・・・・・・・・・・・・・・・・・ムカつくじゃ~~~~~~~ん!!!
そっちかよ~・・・・・・太い方のが縁起がいいのかよ~~~・・・・・・・って・・・・・・・・・・・ヘコむよ?! ムカつくし!!!!!!
な・の・で! あげませ~~~ん★
自分で用意しなさいな!
十五年生きなさい! 小娘が!!!
私と『メリット』のやり取りを『平井さん』が慌てて止めます。
「そんな恐ろしい話をしなーい!」
そこへ可愛い可愛いてんて~です。
ヒョロ助タイム♪
「私が退院するまでに『某医師』と先生のツーショットが見たいです。出来れば立ち姿で!」
私がヒョロ助てんて~にそう言うと『平井さん』が、
「背の違いか?! 自分もちっちゃいのに!」
なんて言って笑われたが・・・・・・ヒョロ助と『某医師』との身長差を笑いたい訳では決してないのですよ!!!