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自殺旅行

第2章 自殺旅行

滋養強壮を掲げるラベルが貼られた薬瓶。中身は元気ハツラツ!疲れも吹き飛ぶ!・・・ではなく、睡眠薬だ。
3種類ほどの睡眠薬を大量に購入し、入れ替えた物。睡眠薬と言っても導入材になるのだろうか?市販の物だ。
髪を束ねアップにし留める。
2本のリードをそれぞれ撫で回し、どっちにしようかな~と、思案する。
16㍉に決めた。それからゆっくりと眠剤をアルコールで少しずつ少しずつ飲み下していく。
私は『練習』をする事にしたのだ。
ネットでよく見掛けた『意識を飛ばす練習』はしておいた方がいいらしい。
しかも私は眠剤初体験★
私の体に眠剤はどれくらいで効くのか?またどのくらい効くのか?
解らないなら試してガッテン☆
ちょうどいい、時間は空いた。
どのくらいの眠剤を飲んだかなんて、もう覚えてはいないが事前に飲んでおいた『酔い止め』と『吐き止め』
のおかげか、かなりの量を飲んだ様だが吐き戻す事もなかった。
16㍉のリードを首に巻きつけ、ハイパーベンチレーション、通称『ハイベン』をこれでもかと行い、意識朦朧としたところで一気に自分自身の腕力で締め上げた。
この時の気持ちは不思議なもので覚えている。
不安は一切なくワクワクした。
鼻歌混じりにキュキュキュのキュ~♪
みたいな☆
これがマジで!
正直、これで逝けたらラッキー♪という気持ちはもちろんあった。
ノリ的には某ロボットアニメの有名な台詞が出てきそうな・・・
「仮名!逝きまーーーーーす!」
みたいな♪・・・・・ファンの方々並びに関係者の方々に怒られそう★


結果、私は『練習』としては大成功★
だと自画自賛したいくらいだ!
なにせ、痛みも苦しみもなく『飛べた』のだから!
が、いかんせん運の悪さ、頭の悪さ、
浅はかさだけはどうしようもなくて・・・
私は無駄に寿命が延びていくハメになる。

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