自殺旅行
第2章 自殺旅行
気付くと私は病院のベッドの上だった。
看護師が指を見せ、
「これ何本に見えますか?」
と意識と視界の確認を数回した。
頭は上手く回らなくてボーーーっとするが視界も意識も問題なし。
指の本数もしっかりと答えられる。驚いたのは、自分のか?!と疑うほどの声。酷すぎるかすれ。不快で醜い音らしきものが僅かに出る程度。
きったねえ声だな!!!
身体が・・・・・・・・痛い!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
動かない?!?!?!?!?!
少々パニくっているところに別の看護師がやって来て、
「これ何本に見えますか?」
また?そう思いながら汚い音で答える。そして新たに聞かれる。
「目、痛くないですか?右目、見えますか?」
「は・・・あ・・・・・?」
目?痛くもないし、見えているし自分的にはなんの異常もなさそうだけど。
瞼が異常にスッッッゴイ腫れているんだろうなってのは、分かる。
そんな事より身体が・・・・・・
その後も「これ何本?」と「右目大丈夫ですか?」攻撃を数回浴びせられた。
そしてほどなく・・・・・・出た!来た!
刑事ですよ・・・・・・。
『警察に通報なんて、マヌケなこと』
って思っていたのはいつの事~~!