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自殺旅行

第2章 自殺旅行

着いた。

何処に? 地名を言われても聞いた事がない。興味もない。少しだけ歩けるようにはなっていた。それでも支えは必要だけど。

ほっとした。『自殺もままならない身体』になることだけは、なんとしても避けなければならない。

支えられて建物の中に入る。外も暗闇なら建物の中も暗い。暗い中を歩いたから何処がどうなっていて何処に行くのか何処にいるのか全く分からない。視力も低いからよく見えない。

一室に促され入った。医師と看護師がいる。ということは何処かの病院かな? ・・・・・・なんだっけ? ・・・・・・措置・・・入院?

どういうものか説明されたけどちゃんと聞いてなかったから・・・・・・よく分からないや☆

この時の診察内容は全然覚えていない。医師と看護師の顔も全く覚えていない。

ロビー? 廊下? の椅子に私の全ての荷物が置かれている。保健所の方々は帰って行った。

「歩けますか? 消灯時間を過ぎてますから暗いので、ゆっくりでいいですよ」

女性に支えられて扉の奥へ。いったん止まり、

「失礼します。ボディーチェックしますね」

ボディーチェック?!?! なんで?!

あ、ボディーチェック受けるの初めてだ~~~♪

なんて思っていると、

「ブラジャー、外していただけます?」

は??? ブラジャー??? ・・・・・・なんで?! なんでブラジャー?! もう私何がなんだか・・・・・・ここなに? どこ? 病院じゃないの? なんでブラも取るの?

「ごめんなさいね。規則なんです」

規則????? 訳が分からないままだけど仕方なくブラを外し預けた。そうして通された部屋。

部屋というより・・・・・・。

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