自殺旅行
第3章 独房生活
「看護師さーーーーーーーん! 看護師さーーーーーーん! ・・・・・・看護師さあーーーーーーーーーん!!! ・・・・・・おおーーーーーーーいい!!!」
叫ぶ。
ドガーーーーーン!!! ガーーーーン!!! ゴンッ!!! ガンッ!!!
蹴る。
羨ましくもある。『アレ』な方々のなんと自由な事か。
理性でストップ! なんて考えないのだろうか? 叫んで暴れて・・・・・・羨ましくもある反面、あぁこれじゃ『社会不適合者』と思われたり言われても仕方ないよな~・・・・・・とも思う。
検温。毎朝 9時過ぎに血圧、体温を計る。
検温後「今日お風呂ですよ~。入りますよね?」
看護師が言った。
お風呂??? お風呂??? ・・・・・・お風呂???
不思議がる私に看護師はもう一度優しく言う。
「はい! お風呂ですよ~。入りますよね?」
いや、風呂って・・・・・・風呂って!!!
私、死にたいんですけど!!!
ちょい潔癖だった私が風呂すら入る気無し!!!
風呂とかよりも! 死にたいの!!!
数が激減し、元気もない蛇たちを心配する。今日はこうやって蛇たちのことを心配して一日が過ぎて行くんだろうな・・・・・・・・。
そう思っていた。
「こんにちは~・・・・・・」
ノックをし部屋に入って来たのは・・・・・・白衣だ。看護師ではない。他の白衣の人は鉄格子越しに数人見たことはあるが、独房のなかに入って来たのはこの白衣が初めてのような気がする。
誰だ? なんかヒョロいのが来たぞ。小動物っぽいな。
第一印象からそんな感じで、その印象はその後も変わることはなかった。