自殺旅行
第3章 独房生活
私が悪徳業者だったら、彼女一人だけではなく親戚に至るまで食い物にされていたかもしれない。
そう言う意味でも『アレ』な方々は危険だ。『アレ』な方々の血縁者も危険だ。そりゃもう、ここにぶち込んでおくのが一番安全! 一番安心!
「助けてください! 助けてください! 助けてください!!! ここは○○病院です! その病院の一番奥の一番端に閉じ込められています!! 私の名前はUMです! 助けてください!!!」
彼女は飽きることなく助けを呼び続ける。
「父親の名前は○○です! 母親の名前は○○です! その娘のUMです! 兄の名前は○○です! その妹のUMです! 助けてください! 閉じ込められているんです! 誰か! 誰か助けてください!!!!」
ドンッ! ドンッ!! ガンッ! ガンッ!
そして扉を叩く。蹴る。・・・・・・なるほど、やる事はみんなだいたい同じなんだ・・・・・・まあ、ここじゃやれる事は限られているしな。
私は鉄の扉を見た。私がこの扉を蹴る日は来ないだろう。蹴る必要も用事もない。蹴ったところで何一つ変わらないのも分かっている。
だけど・・・・・・もしも・・・・・・もしも蹴る日が来たら? それはどんな時? なんの時? どんな非常事態の時? 自殺志願者の私に非常事態?
無駄に生きている今こそが非常事態だと言うのに・・・・・・・・。
「助けてください! 誰か! 誰か!! 父親の名前は○○です! 母親の名前は○○です! 兄の名前は○○です! 叔父の名前は○○です! 叔母の名前は○○です! 従兄弟の名前は○○と○○と○○です! 住所は○○○○・・・・・・・です! 電話番号は○○○○です! 私の名前はUMです! 貯金は○○銀行に○○○○○○○・・・・・・円です! 助けてください!!!!!!」
そう言う意味でも『アレ』な方々は危険だ。『アレ』な方々の血縁者も危険だ。そりゃもう、ここにぶち込んでおくのが一番安全! 一番安心!
「助けてください! 助けてください! 助けてください!!! ここは○○病院です! その病院の一番奥の一番端に閉じ込められています!! 私の名前はUMです! 助けてください!!!」
彼女は飽きることなく助けを呼び続ける。
「父親の名前は○○です! 母親の名前は○○です! その娘のUMです! 兄の名前は○○です! その妹のUMです! 助けてください! 閉じ込められているんです! 誰か! 誰か助けてください!!!!」
ドンッ! ドンッ!! ガンッ! ガンッ!
そして扉を叩く。蹴る。・・・・・・なるほど、やる事はみんなだいたい同じなんだ・・・・・・まあ、ここじゃやれる事は限られているしな。
私は鉄の扉を見た。私がこの扉を蹴る日は来ないだろう。蹴る必要も用事もない。蹴ったところで何一つ変わらないのも分かっている。
だけど・・・・・・もしも・・・・・・もしも蹴る日が来たら? それはどんな時? なんの時? どんな非常事態の時? 自殺志願者の私に非常事態?
無駄に生きている今こそが非常事態だと言うのに・・・・・・・・。
「助けてください! 誰か! 誰か!! 父親の名前は○○です! 母親の名前は○○です! 兄の名前は○○です! 叔父の名前は○○です! 叔母の名前は○○です! 従兄弟の名前は○○と○○と○○です! 住所は○○○○・・・・・・・です! 電話番号は○○○○です! 私の名前はUMです! 貯金は○○銀行に○○○○○○○・・・・・・円です! 助けてください!!!!!!」