
恋は甘い香りと共に
第2章 天気、あらし。
最後の方声小さくなっちゃったし照れてんのバレバレじゃん。
「ん」
俯いているとガサガサっと音がしてコンビニの袋がこちらに差し出された。
透けて中身がコンビニ弁当だとわかる。
何これ。
そしてあけたばかりのお弁当箱がそれを包んでいた布ごとスススッと逃げていく。
「ちょっと待て何やってんの」
お弁当箱が逃げた先は藍川湊人の膝の上。
意味が分からない。
「今日俺これ食うからお前それな」
……………はあ?
それだけ言って視線をあたしのお弁当箱に戻す。
「え、ばかちょっと!何でいきなり!」
