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恋は甘い香りと共に

第2章 天気、あらし。





五分前のうるささが嘘だったみたいに気まずくなった空間の中に、いきなり今はやりの音楽が流れてきた。




びっくりして顔をあげるとショウがケータイを取り出しているところだった。



どうやら着信音だったらしい。



「わりぃ、事務所からだ」



じむしょ…。



ショウはそのまま鞄を持ってさっき藍川が出て行った場所を通って行ってしまった。





「…あいつ、そういえばモデルなんだよね」





昨日から普通に話しているせいかその事実を忘れかけていた。




「あらしちゃんのそういうトコが良いんだよね」




金山悠がぽつりと何か言ったがうまく聞こえなかった。



「え?」






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