
恋は甘い香りと共に
第2章 天気、あらし。
「うん、まあ。うち両親とも朝早くから仕込みとかで忙しいからね。かと言って毎日コンビニ弁当買うとなると出費痛いし」
「え!?お弁当って作った方が安くすむの?」
心底驚いたような顔であたしを見るから本当に知らないのだろう。
「当たり前じゃない!!300円以内で作れる自信あるし」
キランキランと金山悠の目が輝いているのを見て、お弁当の話題は出すんじゃなかったと今になって後悔の念がふつふつと湧き上がってきた。
「コンビニ弁当ってカロリーとか栄養とかどうなの?」
「…まあ、いいとは言えないかな」
「僕達がそんなものを毎日食べてて心配じゃない?」
「…別に」
「僕達がそれのせいで倒れても良いの!?」
「いや倒れはしないと思うけど…」
「僕たちが…」
「ああもう!!!わかったよ!!!」
