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恋は甘い香りと共に

第2章 天気、あらし。




「…ねえ、なんであんた、いつもあんな仮面かぶってんの?」



「別に?特に理由はないけど…まあ、あえて言うなら面白いから?」



何こいつ。


思ってたより遥かに屈折してる。




上から私を見下ろすその目は細められていて、色気のある"男"の目をしていた。





「みんなどうせ外見しか見てねーんだ。だったらみんなが望むとおりのキャラを作って、適当に相手してればいいんだよ」




「…は?何それ。あんたが疲れるだけじゃん。そんなの」




「素を出すより何十倍も楽だよ」




投げ出されたあたしの両腕に金山悠の手が絡みつく。




力をいれて抗おうとするとすぐに彼の手にも力が入って拘束されてしまった。




「…あんたがどんだけの闇を抱えてんのか知らないけどさ、そんなんじゃ絶対振り向いてくれないよ」





「何を言ってんの?」











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