恋は甘い香りと共に
第2章 天気、あらし。
策士ですごい屈折してて。
さっきまで私に覆いかぶさって、アブナイ男の目をしていたのに。
今度はなんだ。
シャイ?
シャイときたか?
なんか…取り敢えず。
「あんた今すっごい可愛い」
うん。何この可愛いさ。
「いつもの可愛こぶってる金山悠の何十倍も可愛い」
「知らない。あーやばいほんとに嬉しい」
まだ口元に手をやってニヤニヤしている。
さっきのダーク•金山悠はどこにいった。
肉食じゃなかったのかこいつ。
「まあどうでもいいや。それで話は元に戻るんだけどさ。あんたいつまでも猫かぶってるままでいいの?」
「え?」
ニヤニヤしているまま聞き返してきた。
いい加減イライラしてきた。
中学生かっつーの。