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同居人

第3章 憂鬱なお誘い



「あのままなーちゃんが言わなかったらやり続けてたし…」


「それは…ちょっとやりすぎでしょ」


「え?ごめーん」


「あはは」


優はいつも優しい。


でも優のことは

何も知らない…。



名前、住所、年齢…。


優は私の何を

知ってるの?



…知りたいと

思ってるの?



「優は私のことどう思ってるの?」


「え?好きだよ」


「ほんと?」


「うん。愛してる」


…愛してる。



「なーちゃんは?」


「…え」


「そういうなーちゃんは俺のことどう思ってるの?」


「わ…私は…」


好きだよ。

優の優しいトコロ

全部好きだよ。


でもね。


私はそんなこと

言えないよ。





『…なみ。なみ、愛してる』

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