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同居人

第3章 憂鬱なお誘い



「…なーちゃん?」


ごめんね、優。


私はこんな時でも

もう終わったはずの

人のことが

忘れられないの。


だから優のこと

好き、って言っていいのか

分かんないよ…。



言えないよ。


私の心が弱いせい

なんだよね。


そのせいで

大好きな優に

期待させちゃってるよね…。



「…優。ごめんね」


正直何が

ごめんね、なのか

分かんないよ。


「ゆ…優はもっと良い人がいるよ。私よりも」


「…何言ってんの?」


「私なんかだめだよ?…ただの同居人なんだから」


違う…!!

ただの同居人なんか

じゃないよ!!


「…今言ってることってさ、俺の気持ち踏みにじってない?」


優の声が

怒ってる…。

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