同居人
第2章 待っていてくれる飼い人
「いたたたた…」
「あんたが私にキスしたからでしょ」
「ほっぺくらいいーじゃん」
朝食を作っていた
私は包丁を
男の子に向けた。
「…文句ある?」
「ないで~す」
「ったく…。…はい、ご飯運んで」
キッチンに朝食を
並べた。
「わあ美味しそう!!やっぱ料理上手~」
男の子はご飯を
運び
私はオレンジジュースを
冷蔵庫から
リビングまで
運んだ。
「いただきまーす」
早速パンに
手をのばす男の子。
「ね~名前教えてよ!!一緒に住むんだし」
「藤堂なみ。平日は基本夜まで家にいないから」
「なーちゃんでいい?」
「お好きにどーぞ」
「じゃあ、あと俺に名前つけて~」
「はあ?名前ぐらいあるでしょ」
「あるけどつけて」
「なんで?」
「…前の俺の名前は嫌いだから」