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月下にひらく華~切なさの向こう側~第6話【漢陽の春】

第11章 謎の女

 香花が小さく胸を喘がせた時、光王がまた耳許で囁いた。
「お前はあの女に似ている」
 もしかしたら、光王はミリョンだけでなく、香花も含めて出逢うすべての女の上にかつて愛した女の面影を重ねているのではないだろうか。恐らくは光王自身でさえ気付いていない、無意識の中のことなのだろう。

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