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トライデント

第4章 輝ける瞳



レヴォンが話し出す。




レヴォン「俺はあのときゼウスと契約した。そして、安全な国と最強の武器をもらったんだ。武器の威力は知ってるように、元々なんの武術を知らない俺でもコントロールできる代物だった。だが、修行していくうちに分かってきた。この弓は、命を吸ってどんどん進化していってるのだと、な。」





リディア「命を吸うなんて…、」







レヴォン「だが、構わない。元々俺はこの国の為に討たれて死のうとしていた人間だ。時間が少ないとしても、この命と引き換えに勝利が得られるなら初志貫徹といったところだよ。」




死をかけた覚悟は未だ変わっていなかった。



その吐血も初めてではないらしい。





リディアはまた泣いていた。




レヴォン「お前は、いつまでも泣いているな…。」




リディア「今だけは、この弓を預からせてもらいます。そして、開戦まであなたのおそばにいさせてください。」



リディアは弓を取り上げ、太陽の間の隅に置いた。




レヴォン「ふふ、まあ開戦までに死んでしまっては身も蓋もないからな。」



レヴォンも笑いながら許した。



リディア「そうです!今からは滋養して戦いのコンディションを上げるのが優先です!」


そういうと、リディアはアリシアからもらった作物で料理を始めた。

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