トライデント
第5章 強きゆえに…
ハーデス「なぜ、俺の名前を…。」
ハーデスは不思議に思ったが、闘技場では有名な自分だしそうかんがえれば知られている可能性もあった。
「やっぱり覚えてないんだね。ペルセポネーよ?」
ハーデス「ペルセポネー…。」
ハーデスの心に不思議な感覚が宿った。
ハーデス(俺は、こいつを、知っている!?)
ペルセポネー「うふふ、ハーデス、あなたはここで何をしているの?また昔のように遊びましょうよ?」
ハーデスはこの子に聞けば記憶を取り戻せる気がした。
ハーデス「ペルセポネー!君なら俺の事を知ってるんだろ!?教えてくれ!俺は孤児院のときどんな友達がいたのか!!」
面妖な笑みを浮かべペルセポネーは答えた。
ペルセポネー「ホントに覚えてないんだね。あなたに友達なんていないわよ?」
ハーデス「な、なんだって…。」
ペルセポネーはハーデスにゆっくり近づいて、顔を両手で覆いキスをした。
ハーデス(!?)
ペルセポネー「無理に思い出さなくていい。また会いましょう、ハーデス。」
そう言うと、ペルセポネーはフッと姿を消した。
ハーデスは待ってくれと言うこともできず、幻をみている気分だった。