トライデント
第5章 強きゆえに…
ペルセポネー「私はあなたの恋人……。」
恋人…恋人…。
ハーデスはまたあの情景を思い出した。
あんな小さい子からとんでもない禍々しいオーラを感じる。
キス…、なんだったんだあの感触は…。
ハーデスは気持ちが悪かった。
あのキスは一体…、しかも舌触りも夢にしてはハッキリと感じ取れた。
忘れたい!
あの感触をもう二度と思い出したくない!!
ハーデス「デ、デイジー…。」
デイジー「!?…ハーデス!?」
ガシッとハーデスはデイジーの両腕を掴んで、顔を近づけ、キスをした。
デイジー「んむ!!っーーーー」
パン!!!!
ハーデス「………!?」
気がつくと、ハーデスは左頬に痛みを感じた。
目の前には涙を浮かべるデイジーの姿がある。
ハーデス「最低だ…。」
ハーデス「ごめん!ごめんよお!デイジー!!」
ハーデスは勢いよく月の間を出て行った。
デイジー「ハーデス……。」