
トライデント
第10章 変わりゆく世界
アリシア「私はこの国の自然を守護してる。それにレヴォンとのやくそくもある。今は動けない…。さあ、これを持って早くイオを助けてあげて。」
アリシアはゲオルグに薬草を渡した。
ゲオルグ「アリシア!!いいじゃないか!約束なんて!」
ゲオルグはだだをこねるようにしつこく叫ぶ。
アリシア「この国の人達もまた大切な仲間、裏切れないわ。でも、戦争さえ終わればあなたと…。」
アリシアは再び座り、祈り始めた。
ゲオルグは唇を噛み締め、出口に走っていく。
出口付近にはオメガがいた。
オメガ「やあ、もういくのかい?」
ピタリとゲオルグは足を止めた。
ゲオルグ「オメガ、敵なのにこんなこと言えたギリでないのに頼みがある。」
オメガは微笑んで、
オメガ「言ってみなよ。」
