トライデント
第10章 変わりゆく世界
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レヴォン「はっ!」
リディア「気づかれましたか?レヴォン様。」
レヴォンは気がつくと、リディアの膝枕に眠っていた。
パッと跳ね起きるレヴォン。
リディア「アテナがやはり気になるのですね。」
リディアは悲しそうな目をした。
レヴォン「なにか、寝言を?」
リディア「ええ、ずっとイオという名前を呟いておられました。安らかな寝顔で…。」
レヴォンはうつむいてしばらく黙り込み、言う。
レヴォン「リディア、俺はアテナの兵士を無惨に殺した。これで以前の復讐は痛み分けとして完了というわけにはいかないだろうか。」
リディアはレヴォンのセリフに耳を疑った。
リディア「何をおっしゃるんですか!?レヴォン様!あれほど平和のために戦うと言ってらしたではないですか!」
レヴォン「そうだが、俺はもう長くないんだ。ヤツらに平和を任すのも一つかもしれん。」
それに対してリディアは反対した。
リディア「リディアは!リディアは嫌です!!私はあなた様の治める神殿で共に暮らしたい!そのために戦ってきたのではありませんか!」