トライデント
第10章 変わりゆく世界
レヴォン「リディア…。」
リディア「…ぅむ!!」
レヴォンはリディアを抱きしめてキスをした。
そして唇を放した。
リディア「レ、レヴォン…様…。」
レヴォン「戦いは終わりだ。さあ、約束通り抱いてやる。」
リディアは信じられなかった。
平和のために戦い、途中アテナを憎み、戦いを決意、そして今は戦いをやめてリディアを女として扱ってくれている。
リディア「あの、いいんですか?」
リディアは戸惑いながらもこの好機を逃したくなかった。
レヴォン「お前が俺の為に戦ってくれてたのなら、今その礼をする。そのかわり我が群の勝利はあきらめてアテナにたくす。」
2人は目を合わせて話している。
リディア「アテナは、私達の兵士を見捨てるかもしれません。」
レヴォン「イオは、そんなことしない。きっと。」
リディア「します!!絶対に!!数年前に私達の神殿を襲ったのはアテナではありませんか!?」
レヴォンは目を閉じて思う。
レヴォン「先ほどのイオを見ていると、どうも違う気がしてならないんだ。アイツは、そんな女ではない。」
リディアは愛してもらえることと、やたらイオを信用するレヴォンの矛盾が嫌だった。
リディア「レヴォン様、本当に戦いをやめるのですか?」
レヴォン「ああ、それに時間もない。お前を愛してやれなかったのが心残りでもある。約束を守れないのも嫌だしな。」