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恋愛短編集

第2章 ヤンデレな彼女

ここで泣くのか…

周りは演劇部部員でいっぱい。

その中で沙綾は泣いた。

困り果てた俺がちらっと振り向くと、ゼッケンが心配そうな顔でこっちを見ていた。

悪い、ゼッケン…

マック無理だわ…


「…分かったよ。一緒に帰る」

「ほんと?!」


瞬間、沙綾が笑顔になる。

ほんとに嬉しそうに笑うよな…


「じゃあ約束して!」

「…何を?」


正直、嫌な予感しかしない。

でも聞くしかない。


「これから毎日、絶対に、必ず私と一緒に帰るって約束して」

「は?!そんなの約束出来る訳―」


"ないだろ!!"と言いたかったが、沙綾の顔を見たら止まってしまった。

無表情―


「だったら私、死んじゃうよ」


…泣かれた方がマシだ。

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