恋愛短編集
第2章 ヤンデレな彼女
「やばい!迎えに行かなきゃ!!」
俺は慌てて立ち上がって部室を出ようとした。
が、そこで気づく。
俺、部室に来いってメールしたよな?
それは、さかのぼること2時間前。
だけど沙綾は来なかった。
校舎はとっくに閉まっているはずだ。
じゃあ今、どこに…?
「沙綾ちゃん、大丈夫か?」
「分かんねぇ…」
ゼッケンからも心配の色が見える。
俺は沙綾に連絡するために、携帯を取り出した。
画面を見るが、電話もメールも何もない。
それが逆に恐い…
と、思っていると画面に文字が表示された。
『着信中 日比野090XXXXXXXX』
…日比野?
嫌な予感がした。