恋愛短編集
第2章 ヤンデレな彼女
「は?」
逃げる?日比野が?
はてなマークしか浮かばない。
流石に不審に思ったのだろう。
ゼッケンが目だけで何事か聞いてくる。
いや、俺にも分かんねぇ…
「日比野?どういうこと?」
『…沙綾先輩いるにはいるんですが……普通じゃないです』
嫌な汗が流れた。
『先輩、校門の端に座り込んでPSPしてるんです…』
想像して欲しい。
薄暗い…いや、もう殆ど闇に包まれている中、校門の端に座り込みPSPをする少女。
その顔はゲーム画面によって青白く照らされているのだろう。
周りからの視線も気にせずに、無表情でゲームをする沙綾…
恐すぎるだろうがぁああぁあ!!!!!!