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恋愛短編集

第4章 反対側のキスマーク

朗はあの頃と変わってしまった。

パソコン画面の見すぎで、眼鏡をかけるようになった。

昔よりいいスーツを着るようになった。

タバコを吸うようになったから、キスが苦くなった。

でもそんなことはどうでもいい。

一番変わったのは…私への接し方。

もちろん、してくれるし、キスもくれる。

左側の赤い印だってくれる。

でも、そこに昔ほど幸せを感じなくなってしまった。

し終わった後に、無性に悲しくなってしまうようになった。

なにもかも義務的に冷めたものになってしまった。

大人の愛し方になったと言えばそれまでだが、私はそんなこと望んでない。

私の性格、知ってるでしょ?

こんなの嫌なの。

もっと甘やかしてよ…

もっと私を愛してよ…

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