
恋愛短編集
第4章 反対側のキスマーク
それから駿君から何かあるのかと思えば何も無かった。
サークルの仲間達と泳いだり、砂浜でお城を作ったり、ビーチバレーをしたり…
とにかくはしゃぎまくった。
朗のことが時々ふと頭を過るけど、そんなこと遊んでいたらすぐに吹っ飛んだ。
駿君も遊んでいる中に混じっていたが、時折顔を赤くするだけでいつも通り―
いや、いつもよりおとなしい位だ。
告白に怖じ気づいていてくれたらいいんだけど(笑)
でも、現実はそうもいかない。
いつも想像出来る悪いことばかり起こる。
彼にとっては一大事でも、私にとっては申し訳ないけど悪いことだ。
