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同じ場所~君と僕の見ている風景~

第5章 大人の事情

チーフにそっとハンカチを渡された。

泣いてる場合じゃない。

この件で何人もの人間が動いてる。

専務が言った。


「率直に言うね。この先翔くんとの付き合いは認められない。これは、あちらの事務所も同意件だ」


泣きたくない。

泣きたくないのに、涙が次から次へと流れて来る。

なるほどね。

チーフはこれを言われる事を分かっ
ててハンカチを渡してくれたんだ
ね。


「辛いのはわかる、でも、翔くんの事務所スキャンダルを嫌うのは知ってるだろう?特に翔くんは今絶対スキャンダルを起こしちゃいけないタレントだよな。うちの事務所でも、美保今スキャンダルはマイナスにしかならない、二人とも大事な時期だ自分を見失ってる場合じゃない。きっと今の判断で良かった日が来るか
ら。」

専務…それはいつ来るの?




良かったって思える日はいつ来るの?











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