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同じ場所~君と僕の見ている風景~

第7章 麻痺する違和感

麻痺する感覚に僅かに残る抵抗力で、今後の二人の話を始める。

「でさ…俺らの事なんだけどさ…」

「うん…」

美保の声が明らかにさっきとは変わった。

「しばらくは…逢えないと思うんだけど……」

「……うん。」

「俺の気持ちは変わらないから、なんつーか、その…」

あんなに言葉の仕事をしてるのに、的確な言葉が見つからない。

「大丈夫だよ…翔ちゃん、あたしは翔ちゃんと二人で居る時が100%なら回
りに何言われても大丈夫だから……」

そこから、美保は言葉に詰まった。

泣いてるんだな。

こんな時に側にいてあげらない。

「あのさ…俺…頑張るからさ…」

俺は一体何を言ってるんだよ!

「アハハ!!何をだよ!」

美保ってやっぱすげーな。って思っちゃったよね。

「俺さ、女の人の気持ちとか、全然わかんねーしさ、何かさ、こーゆう時何言って良いか分かんなくてさ…ただ、俺は…おまえと…別れたくない。」

「伝わったよ。同じ気持ちで良かった!」


俺は明日からも毎日電話するから。

って言って電話切った。

今すぐ逢いたい。

お互いに言葉にはださないんだ。

出せないんだ。


また広がる違和感。

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