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同じ場所~君と僕の見ている風景~

第8章 距離と隙間

「明日も早いから、寝るね。」

「おーオヤスミ」

これ以上話したら、また些細な事で空気が悪くなる。

そう思うと、どちらからともなく電話を切る。

逢えないから、喧嘩は避けたい。

それの思いが言いたい事も言えなくしてた。


次の日映画の現場に行く。

にのが一旦昼にレギュラーの収録で抜ける。

戻って来ると、あたしの所に来て

「俺らキスシーンあるじゃん?」

「うん?あるねー」

「何か、気まずいぜぇ~」

「はぁ~?なんじゃそりゃ(笑)」

「イヤ、イヤなんか…ね。つか、どーした?喧嘩でもした?」

「……なんで?」

「翔ちゃんもあなたも分かりやす過ぎですよ!」


「………………」


「ま、大変だよね。俺も経験してるから……乗り越えられなかったけどwだからさ、二人には頑張ってほしいわけよ。翔ちゃんから、女の話なんて初めてされたよw」

「………にの」


にのは、ひょうひょうと話してるけど、きっと彼女と別れた時は砂を噛む思いだったんだろーな。

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