テキストサイズ

なんやかんやでモテる主人公

第6章 ありきたりな穴




「…誰でもいいじゃん」







「なんで?」








目をそらそうとすると私の頬をつかんでムリヤリゆうの方にむかされてしまった。







「…ゆうには関係ない…」







「あぁ…そうかよ。」










ダンっと机を蹴って教室から出て行くゆう。






良かった…教室に私しか残ってなくて。











キーンコーンカーンコーン‥







授業が始まってしまった。





次体育だしもう受けなくていいや。













私浮かれてたのかな?


先輩に失恋して、開いた穴を埋めれるのかもって浮かれてたのかな…?






もしかしたら皆の優しさに甘えすぎていたのかな?








でも…どうしてゆうに先生から貰った事を言いたくなかったんだろう。







軽い女って…思われたくなかったのかな…?






それとも言ってもゆうを傷つけるだけだって思ったのかな…?








なんてたくさん考えた。











《深く考えれば考える程、本当の君じゃなくなるよ》









…先生。







私やっぱり深く考えるタイプなのかな。












教室を出て真っ先に屋上に向かった。












屋上まで走っている間、私は一粒も涙を流さなかった。






前までの私なら泣いていたのかな…?なんて。












そして屋上のフェンスに指を絡め





「私のバカーっ!!!!!!!」





っと叫んでみた。









気持ちい…気持ちすぎる!!






なんて思っていると







「…うっさいしー。人の眠りの邪魔すんなよ南」







この声……。




私がずっとずっと聞いて恋していた声…






「うるせえとこも変わってねーな?」






………けい先輩っ……!

ストーリーメニュー

TOPTOPへ