なんやかんやでモテる主人公
第1章 ありきたりな私
「いちいちうるせー。そーゆうとこ昔っから変わってないのな?」
「昔からうるさくてすみませんでしたーっと。ってかゆう、私の心の中読めるの?」
「‥‥‥‥」
ゆうからの返事は、一向に返ってこず
酔いつぶれた奴らの寝息と、動く秒針の針だけが部屋中を響き渡っていた
「…ってえぇ…!
なんの無視ー?!」
こらえなくなった私は
思わず口をひらいた
「いや。お嬢さんの心の声とやらが、もろにもれまくりだったのに…気づいていらっしゃられなくて……ボク…どう反応したら…いいか…分からなくて……」
「もっ…もれてたの?!ってか、そのキャラきもい。やめて。」
軽く舌打ちとやらが聞こえたが
そこは軽~くスルーしておこう
「本っ当かわいくねーの。
もっと言葉を優しくオブラートに包むって事、小学校で習わなかった?だから浮気なんてされんだよ。バーカ」
…ズキッ…あ。痛いとこつかれた。
そうだよね…そうだよね。
私なんて元々、先輩みたいな人とは
釣り合わなかったんだし浮気されて
当然みたいなもんだし…
あぁ…私ってどうも男運がないみたい