なんやかんやでモテる主人公
第10章 ありきたりな接触
唇を指で触れると…さっきまでの
柔らかくて…温かい、ゆうの感触を思い出す…
心の中は、温かいコーンポタージュのせいか…妙にあたたかくて……
私……っ…私には……まだ…先輩がいるのにっ……
これから…どんな顔して…ゆうと話せばいいんだろう。
これから…どうやって…先輩に会えばいいんだろう。
こんな…私を……
先生は迎えてくれますか?
私の頭に浮ぶのは、大好きな先輩じゃなくて…
ふわっと優しい雰囲気がして
でも、どこか寂しげで
近づいたら消えてしまうような気がして
細やかで繊細な彼の事。
ねえ。先生…
あなたはいつから私の中を
占領するようになったんですか?
きっと聞いても、先生は答えてくれないんでしょ?
イジワル!!
って…私なに1人で盛り上がってんだろう(笑)
でも…こんな事を考えていると
ますます、先生に逢いたいって思ってしまった。
早く解決して、先生とお話しするんだもん!
私は、ゆうとキスした事なんか忘れて…この時は、なぜか浮かれていたんだ。