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♡Hなアパート生活♡

第22章 修羅場

「なんで檜山がいるんだよ」
「そこで偶然会ったの。これ見て~」
「……ふ~ん」



たくさんの大福を見て陽は満足したらしい。さっそくどれにするか選んでいる。

私も檜山さんは目を合わせて笑った。





「…それより、なんでさっき泣いてたんだよ」



陽が唐突に聞いてくる。



「……ちょっと考えごとしてて…浩太には言えないって言ったらケンカになっちゃって…」

「はぁ?なんだよ、それ。なに考えてたんだよ」

「……渚のバイトのこと」



陽と檜山さんが黙る。
やっぱりこの2人は知ってるんだ。



「やっぱり知ってたんでしょ。…私は何かしてあげたいと思って…それを考えてたの」



はぁ~と陽は呆れたように大きな溜め息をつく。



「檜山だってそんなのもうとっくに考えてんだよ。渚がそういうことしてるって知って、何とも思わないわけじゃない。

でも、金のことはどうしようもないだろ」



檜山さんはうつむいている。



そうだよね…好きな子が体売ってるって知って何も思わない人はいないよね。



「……力になれればいいんだけど…僕…何もできないからさ……」



檜山さんは弱々しく呟く。

……たよりないなぁ…
仕方ないんだけど……

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