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♡Hなアパート生活♡

第22章 修羅場

「…………これ」



浩太が握った右手を差し出す。



「……?」



私が手を出すと、浩太はひとつの御守りを渡した。





「あ……」

「覚えてる?去年の秋、俺が初めて試合に出れることになったとき、結花が作ってくれた御守り」




もちろん覚えてる。

指に何回も針を刺しながら、夜遅くまでかけて作った。

時間かかったわりにヒドい出来で…
渡すの迷ったんだけど、浩太はすっごい笑顔で喜んでくれたんだ。






「…こんなボロボロの…まだとっといてくれてたの?」






なにかが胸に込み上げる。






「捨てようと思った。

でも…捨てられなかったんだ」






浩太…
浩太……






「バカだと思われるかもしれないけど俺やっぱり結花が好きだ。



あいつと何があったかはもういい。 



もし…
もし俺のこと、まだ好きでいてくれるなら、もう一回やり直したい。



結花…大好きなんだ」








私、浩太をたくさん裏切った

いっぱい傷つけた

なのにまだ許してくれるの……?

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