テキストサイズ

♡Hなアパート生活♡

第7章 新たな住人

渚はふと時計を見て、慌てて檜山の肩を叩く。



「檜山さん!バイトの時間!」
「…あ!本当だ…またクビになっちゃうな……」
「急げばまだまにあうよ!」
「………うん……」



檜山はちらっと渚の体をみる。さっき、私が途中で邪魔しちゃったから、心残りなのかも。

渚もそんな様子に気付いたのか、檜山の首に腕を回して頬にキスをした。




「……続きはまた今度、ね」




耳元でささやく。
檜山はびくっ!と背筋を伸ばして、顔を赤らめる。そしてうれしそうににやけながら部屋を出て行った。

……おーい…違うところが元気になっちゃってんじゃないの……




ひらひらと手を振って笑顔で檜山を見送る渚。

ドアが閉まったのを確認して、私は言う。



「…渚、檜山さんとは……」
「付き合ってないよ!」



………やっぱり…



「んもう、結花ちゃん、そればっかり。付き合ってるか付き合ってないかなんて、そんなに大切?」

「そりゃ…!わ、私は好きな人としかそういうことしたくないからっ…」

「私だってそうだよ。陽くんも檜山さんも好きだもん」

「そういう好きじゃなくって……」





「そのとき、その人と、Hしたいな~って思ったらするの。それだけ。

……それに私、困ってる人みると放っておけないんだ。自分にできることがあるなら何でもしてあげたいの」




渚の瞳はまっすぐで、力強くて、私はそれ以上なにも言えなかった。




「それにさ~結花ちゃん、そんなお堅いこと言ってたら、ここでやってけないよ~?」



渚は普段の調子にもどって、からかうようにそう言った。




「……えっ?それって…どういう…」
「さあね~♪楽しみだね、これから!」




……全然楽しみじゃないんですけど…

ストーリーメニュー

TOPTOPへ