テキストサイズ

♡Hなアパート生活♡

第14章 罪悪感

今日も体調が悪いからと言って、先に帰ってきてしまった。

なんとなく心の整理がつかない。

帰ってくると、アパートの前で野良猫にエサをあげている陽の姿があった。

どんな顔したらいいのか分からないよ。 

自転車を降りてひきながら歩いていくと、猫はさっと逃げてしまった。




「あ~あ、怖いおばさんが来たから逃げちゃった」
「ちょっと!怖いおばさんって誰のこと言ってんのよ!」
「どう見てもお前しかいないだろ」



よかった。いつもどおりの私たちだ。 



「………お前、首」
「え?」
「キスマークついてる」



?!////
あ、浩太…あのとき…

とっさに首筋を手で隠す。



「…すげえな。あのあと彼氏ともセックスしたんだ」



陽は笑いながらそう言ったけど、目は全然笑ってない。



「ちがう!!そんなことしてない」
「ふ~ん、どうだかね」


「よ、陽があんなことするから…なんか…どうしたらいいかわかんないよ」
「は?意味わかんないんだけど」


「浩太の顔、まともに見れない。浩太といても、陽のこと考えちゃうの!」


一瞬、陽の動きが止まる。
目が何か言いたそうにするけど、またすぐいつもの陽に戻った。



「なんだよ、それ。あ~私、彼に悪いことしちゃったわ~って?ばっかじゃねえの」

「……バカってなによ」

「そりゃ気持ちが入ったセックスなら、彼氏もかわいそうだけど、そんなんじゃねえし。

俺はただヤリたい気分で、お前は俺に逆らえないからヤッただけ。

そんなセックス、意味なんてないんだから。なんも気にすることなんてねえよ。

そうだろ?」



何の気持ちのない…?意味のない…?
ただヤリたかったから?
逆らえないから?

陽の言葉が頭にぐるぐるする。
胸がぎゅうってなる。

そうなの?陽はそうだったの?
私は…………



「お前さ、普段もセックスのときみたいに素直になればかわいいのにな~」
「な、なに言ってんのよ…!」

「ま、またヤリたくなったときはよろしくな」
「………最低!!」



陽は右手をあげて、部屋へ戻っていった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ