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手紙~天国のあなたへ~

第1章 序章・プロローグ

 何があっても、あなたの面影は私から消えないのです。
 愛している、愛しています。どのようにして、この想いをあなたに伝えたら良いのでしょう。
 私のあなた、大切なあなた。
 私の唱うこの歌が極楽にいるあなたの耳に届き、その魂(こころ)をいくばくかでも慰められたら、私はどんなにか嬉しいでしょう。あなたが遠くに旅立ってしまった直後は、運命を、あなたを恨めしく思ったこともありました。
 でも、いつしか気づいたのです。あなたの想い出が私の中にある限り、あなたは私の中で生き続け、あなたの笑顔が消えない限り、私はあなたと一緒に生きることができるのだと。
 愛しい人、私は今日も降り続く雪を眺めながら、あなたの好んだ歌を口ずさみ、天国にいらっしゃるあなたにけして届くことのない手紙を書いています。

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