
手紙~天国のあなたへ~
第6章 別離
「何か用?」
「今の話は本当なんですか?」
歳格好が似ている二人は気の置けない友人とでもいったところか、どちらも麻のチマチョゴリを纏っている。留花と同様、さほど裕福ではない常民だろう。
二人の女は素早く顔を見合わせた。
「まあ、どうせいずれは広まる話だろうから」
と、丸顔で口許に目立つ黒子のある女が教えてくれた。どうもこちらの方が女官に上がっている姪を持つ女らしい。
「あたしたちが話してたのは、世子邸下の死の真相さ」
「死の真相って、世子さまは国王殿下の逆鱗に触れ、刑死されたのでは?」
留花の問いに、女は意味深に首を振った。
「まあ、確かに国王さまの命で米びつに閉じ込められたんだから、処刑されたことに変わりはないんだろうけれど」
「今の話は本当なんですか?」
歳格好が似ている二人は気の置けない友人とでもいったところか、どちらも麻のチマチョゴリを纏っている。留花と同様、さほど裕福ではない常民だろう。
二人の女は素早く顔を見合わせた。
「まあ、どうせいずれは広まる話だろうから」
と、丸顔で口許に目立つ黒子のある女が教えてくれた。どうもこちらの方が女官に上がっている姪を持つ女らしい。
「あたしたちが話してたのは、世子邸下の死の真相さ」
「死の真相って、世子さまは国王殿下の逆鱗に触れ、刑死されたのでは?」
留花の問いに、女は意味深に首を振った。
「まあ、確かに国王さまの命で米びつに閉じ込められたんだから、処刑されたことに変わりはないんだろうけれど」
