
手紙~天国のあなたへ~
第4章 野辺送り
留花は身内の喪に服するため、白いチマチョゴリを纏っている。即ち、喪服だ。成人前の彼女はまだ髪を結い上げてはおらず、長い黒髪を後ろで一つに束ね、三つ編みにしている。普段は控えめながらも明るい色の髪飾りを結んでいるのだが、今はそれも白の目立たないものになっている。
喪服姿の留花は、水辺に降り立った白鷺のように儚げで可憐であった。片膝をついてうつむき加減に座っている様は、さながら白い花が萎れているようにも見える。
「お祖母どのの他に身寄りはいないのか?」
愃の問いにゆっくりと首を振ると、愃は軽い溜め息をついた。
「留花、そなたは一人ではない」
その言葉に、留花は弾かれたように顔を上げる。
「私がいる」
「―」
想いが溢れて言葉にならなかった。
喪服姿の留花は、水辺に降り立った白鷺のように儚げで可憐であった。片膝をついてうつむき加減に座っている様は、さながら白い花が萎れているようにも見える。
「お祖母どのの他に身寄りはいないのか?」
愃の問いにゆっくりと首を振ると、愃は軽い溜め息をついた。
「留花、そなたは一人ではない」
その言葉に、留花は弾かれたように顔を上げる。
「私がいる」
「―」
想いが溢れて言葉にならなかった。
