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願わくば、いつまでもこのままで

第4章 遊園地デート



昼食も食べ終わり

絶叫系じゃないもの、ということでやりに行ったのは……


「陽君、お化け屋敷とかどう?」


比奈ちゃんはお化け屋敷の前で俺を見て行った。



「……」


お化け屋敷……か。


チラッと見ると

比奈ちゃんのジェットコースターの時に勝らずともキラキラした瞳が見えた。



「じゃあ、さ……比奈ちゃん独りで行ってきたら?俺待ってるから…」

「え、なんで?」

「あー……なんとなく?」


俺がハハハッと笑うと比奈ちゃんは眉をハの字にさせた。


「なんとなくって何?
それにお化け屋敷に独りで行くって虚しいじゃない
それとも……陽君、やっぱり私と一緒の遊園地なんてつまらない?」


そう言って比奈ちゃんは顔を曇らせた。


俺は比奈ちゃんの言った言葉の途中にキレた。

……なんだよ、それ……意味わかんね


怒りをぶつけるように

俺は力強く比奈ちゃんの両肩を握った。


「なぁ比奈ちゃん、やっぱり私と一緒の遊園地なんてつまらないってどうして言ったの?」

「えっ…」

「俺、そんなつまらなそうにしてた!?」


確かにジェットコースターとか怖かったりしたけどさ、

それに楽しんでる比奈ちゃんの笑顔を見てるだけで

少しは楽しいし、何より嬉しかったよ!


「やっぱりとか言うなよ!!
俺が比奈ちゃんを誘ったんだからさ!
だから、そんなこと言われたらさ……悲しく、なるよ……」


言いながらだんだんと俺の気分は下がっていき

肩を掴んでいた腕の力も
だんだんと抜けていった。

……なんか、シラけちゃったな…




ふいに身体全体が支えられた。


え……

俺今……比奈ちゃんに、抱きしめられてる…?


耳元で比奈ちゃんの声がした。


「ごめんね、陽君。
私、そんなに陽君を傷つけるとは思ってなかった…」

「あ、いや……俺こそごめん
……2人で、お化け屋敷入ろっか」


自然に離れると

比奈ちゃんの嬉しそうな綺麗な笑顔が見れた。



俺、この笑顔が好きだ…





そして

2人でお化け屋敷に入ることになったのだが……

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