
籠の中のお姫様
第2章 居候
8:00
少しして、
そうだ、とアキラさんが呟いた。
「クレハちゃん。朝早く悪いけど、お使いを頼まれてくれるかな?」
「お使い、ですか?」
私、一人でお買いものしたことないのに…
でも、そんなこと言ったら怪しまれるかも
「不安だったらレオも一緒に行かれるよ」
あの人も!?
あの人私のこと嫌ってるのになんで
「レオに言っておくから外で待ってて」
「はい」
外で待っていると、レオが出て来て、そのあとからちょこちょことアンジュちゃんがついてきた。
「えっと…」
「んだよ、父さんに頼まれたから来ただけだ。ほら行くぞ」
「はい」
