籠の中のお姫様
第2章 居候
「何を買いに行くんですか?」
「食材」
「あのね、父ちゃん疲れてるから、アンジュがご飯作るの」
「すごい、アンジュちゃん作れるの!?」
「ちょっとだけどな。」
「ちょっとでもすごいですよ」
私も最近まともに作れるようになったばかりだし
「へへっ」
アンジュちゃんは得意げに笑った
「はい。これ」
レオにいきなり食材の名前が書かれた紙を渡された
「ここにあるもの買ってきて。俺は違うもんかって来るから」
「はい」
やっぱり別行動なんだ…
「アンジュ、行くぞ!!」
「え~。アンジュ、クレハちゃんと行く」
「はあ!?」
「レオが一人で言ってきてっ!!」
「…勝手にしろ!!」
「レオばいばーい」
「いいの?」
「いいの。レオ、クレハちゃんにいじわるするから!」
アンジュちゃんは、私の手を引っ張って、お店に向かった。