テキストサイズ

籠の中のお姫様

第3章 縮まらない距離

「…様、クレハ様、またそんなに泥んこになられて…」


「だってルナ、みんなと遊ぶのって楽しいのよ」


「しかし、クレハ様はお姫様なのです。もっとおしとやかにならなくては」


「…お姫様は、みんなと違うの?」

「そうですよ、ですからあまりあの子たちと遊んではいけません」


「でも…」



――――――――――――――――――

「クレハ、もうあの子たちと遊んではいけません」


「えっ!?どうしてですかお母様」

「あの子たちとはすむ世界が違うからです」


「クレハっ!!そんなに遊んでばかりいてはいけません!」

「でもっ…」

「あなたは、姫なのです。もっと自覚を持ちなさい」


―――――――――――――――――――

みんな私から、お姫様だからって言って好きなものを取り上げていく。


お姫様は特別なの?

みんなと遊んではいけないの?

なんで、私だけなの…?


みんなは外であんなに楽しそうに遊んでいるのに、


なんで私はだめなの?


じゃあ私は、何をすればいいの?


ストーリーメニュー

TOPTOPへ