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籠の中のお姫様

第1章 知らない人たち

-北の国、アイス王国-



「…んっ」

やわらかい布団の中で、ゆっくりと目を覚ました。

見覚えのない部屋。


「…ぉ!、目覚めたか。父さん!」

近くで聞こえてくる見知らぬ声。

誰!?

体を起こしてみてみると、そこには同い年くらいの大きな男の子と小さい女の子がいた。


「お体大丈夫ですか?」

小さな女の子が遠慮がちに聞いた。

とにかくこくりとうなずくと、少しうれしそうにどこかへ走っていった。


それから少しして、大きな男の人がさっきの女の子と一緒にドアから入ってきた。


「おはよう。二日も起きないから心配したよ。」


男の人は、優しそうな顔で笑い、私のほうへ近づいてきた。



ー知らない人が目の前にいたら、みんな敵だと思いなさい

とっさに母様の言葉を思い出し、ナイフのある場所へと手をやった。

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