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籠の中のお姫様

第1章 知らない人たち

「あの…」

さっきまで男の人の後ろにいた女の子は、少し遠慮しながら小さい声で話しかけてきた


「お名前、なんていうんですか?」


「あ、確かに!何ていうの?」

教えていいのかな?

でも、教えないと怪しがられるし。

「・・・クレハです。」
「クレハちゃん…可愛い」


「へー、クレハちゃんか。じゃあ僕たちも自己紹介しようかな」


そういって男の人は

「僕はアキラ。この恥ずかしそうにしてるのがアンジュ。で、さっき出てったのがレオ。
あ、ほんとはもう一人いるんだけど、今はちょっと遠くに言ってるんだよね。帰ってきたら紹介するよ。」


「はい。あの、よろしくお願いします」

「うん。よろしくね。あ…そうだクレハちゃん。行くとこある?」

「え?」

「ないんだったら、泊っていきな、一つ部屋余ってるから。」


「ないです。でも」

「遠慮する必要ないよ人一人増えても変わらないし。ね?」



「じゃあ、泊らせてもらいます。」


・・・よかった。

すっごくいい人たちだ。


「じゃ、今夕飯の準備してくるから、できるまでゆっくりしてていいよ」


「ありがとうございます」

待っている間、すっごくおいしそうな匂いがした。


何を作ってるのかな?

考えてたらなんだか幸せな気持ちになった





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