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カイダン

第2章 ミオ

あの事から三年後、俺は新しい家庭を持ち、子供も出来た。妻の名前は千佳。子供の名前は永住 えいじだ。ある日、俺が家に帰ると千佳が怯えた表情でこう言ってきた。「ねえ、あなたの部屋から女の人の呻き声がするんだけど。」と。俺は何事かと自分の部屋に行く。そこには、「アア、ミツケタ。」と言って指を指してくる澪の姿。「うわあああ!」俺は部屋を出る。すると千佳が「逃げてはダメよ。あの人がかわいそうじゃない。」と言ってくる。何を言ってるんだ?と俺は千佳を見る、するとそこにいたのは血まみれの、千佳。そして俺の背後には首のない永住。俺は狂ったように叫び、包丁で自分の喉を切りさいた。
翌朝、自殺があった家で事情聴取があった。千佳は言った。夫が急に発狂しだし、自分の喉を切り裂いた、と。
「・・・これで、一緒になれたね。しゅうくん。」

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