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【リレー小説】産多が授けるクリスマスプレゼント

冬になると雪に閉ざされる、山あいの小国。この国の人々は、ある体質に悩まされていた。どれだけ夫婦の営みを重ねても、何故だか子供が出来なかったのだ。毎年、クリスマスにゆりかごを飾っておくと、夜半に何者かが扉をノックする音が聞こえる。そして10分後、外に出ると、空だったはずのゆりかごには、誰が寝かせたのか可愛い赤子が眠っていた。赤と白を基調としたジャケットに季節ハズレのミニスカート。なんとも扇情的な装いに身を包み、白銀の髪を雪混じりの風になびかせて、女性は深く雪の降り積もる大通りをゆっくりと歩く。雪のせいで遠目にはよく見えないが、その女性は大層大きなプレゼント袋を重そうに抱えているように見えた。雪が少し治まり始めた頃、ようやく彼女の全貌が露わになった。巨大なプレゼント袋に見えたもの、それは、膝まで覆い隠し、重そうに膨れ上がった彼女の孕み腹だったのだ。直径1m近い、極大サイズに達した腹 「ふぅーー!ふぅ。今年の一軒目は、はぁはぁ、ここかぁ。うっ!待ってなぁ。アンタ達の可愛い赤ちゃんは、いっ!もう産まれたくて産まれたくてたまんないみたいだからねぇ。」
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