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おうさまの金曜日・窃取篇

1

◆夜の街◆
雑居ビルの立ち並ぶ裏通り

夜の帳が落ちる少し前
人々が集まり賑やかになり始める

オトコとオンナは今夜も快楽を求めて足を運ぶ

シグマはゴミの中に埋もれ様にして倒れていた…

2

ボーイ

オイ、大丈夫ですかー?

3

シグマ(獅真)

う、ううっ…

4

ボーイ

アレ?獅真(シマ)くんじゃないか
今日は休みだったよね?

5

ボーイはゴミの山に埋もれているシグマの腕を引いて助け起こしてくれた。

シグマはまだボォ〜ッとした表情でボーイを見つめている

6

ボーイ

なんか雰囲気変わった?
その衣装は自前なの〜イイねww

7

シグマ(獅真)

ココはどこだ…ビアルネスの世界なのか?

8

ボーイ

ホント大丈夫?飲み過ぎた?

ココは『お触りクラブ♣️ottamage』だよ
キミはルーキーの獅真(シマ)くん

一昨日、入店したばかりの期待の新人なんちゃって

9

立ち話もなんだからと、ボーイに連れられて事務所に移動した。

地下に降りて鉄扉を開くと雑多なオフィスにくたびれたソファとローテーブル、デスクにはパソコンなどが所狭しとひしめいていた。

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ボーイ

オープンまでまだ時間あるからゆっくりしてて、冷蔵庫の飲み物も勝手に飲んでイイから

じゃ、僕は準備があるから…

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